叔父から送られてきた資料を手に取り、私はどんと机をたたいた。
「おっしゃでかした叔父さん!! 報奨金弾むぜぇ~!!」
今すぐにでも銀行に飛び出したい気持ちを抑えて、今一度じっくりと資料を読みこむ。
『山間部集落における双子姉妹の所在および周辺状況について』
そう題された資料には、枷場菜々子および美々子に関する調査報告書がびっしりと記載されてあった。
特筆すべきはその住所まで特定できたということ――。
読み進めるにつれて、段々と概要が分かってきた。
『特筆すべきは、特定の家系・個人に対する差別的扱いが常態化している点である。
当該集落は、外部者の立ち入りを極端に嫌う閉鎖的な共同体である。
・双子姉妹は「よくないものを引き寄せる」「災いの兆し」として忌避されている
・集落内で明確な暴力行為は確認できないが、食事・衣類・居住環境などで明確な格差が存在
現時点では、双子姉妹に対して
・即時の殺害
・明確な儀式行為
が行われている証拠はない。』
――などなど。
「ゲロゲロじゃん」
呟いて、一旦資料を置く。
差し迫った命の危険はないと判断した、ということか。それはそれでいいが、一度この目で確かめてみないことには。
もしも何かがあれば、即時にも高専で保護することも視野に含める。
こそこそと飛行機のチケットを予約すると、次の一手に迫る番だった。
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